クックパッド(2193)の株価下落について

この記事の要約すると、

株価は高値から1/3以下

その原因は主に4つ

  1. 会社の方向性で揉め事があった。
  2. その結果、事業を縮小し「料理」に絞った
  3. しかしその「料理」も少し怪しくなった(ライバルのレシピ動画とプレミアム会員減少
  4. その結果、クックパッドの成長性に疑問符がついた

詳しい記事は以下でどうぞ。

クックパッド(2193)の株価が冴えない。

図1.cookpad株価チャート
図1.cookpad株価チャート

 

図1の株価チャートはクックパッド(2193)のここ3年の株価推移である。株価は3倍以上に大きく上昇したあと天井をうち、その後高値から1/3以下に下落している。

なぜこうも下落してしまったのか。

クックパッドはもともと優等生だった

2015年終わりまで株価が上昇している通り、元々は評価の高い銘柄であった。

プレミアム会員数と会員事業売上高推移
図2.プレミアム会員数と会員事業売上高推移

プレミアム会員増加による売上高の成長は見事な右肩上がりである。

。コストといえるコストは人件費くらいなもので、とても魅力的な企業であった

クックパッドの売上高と営業利益の推移
図3.クックパッドの売上高と営業利益の推移

図2と図3は見事な右肩上がりである。

クックパッドの損益計算書の一部
図4.クックパッドの損益計算書の一部

また異常とも言える利益率の高さは見事だし、売上高と営業利益の成長性も素晴らしい。しかも、当時広告事業もスマホ広告が順調で、買い物関連の事業も期待できた。

暴落したきっかけ

株価が暴落した頃も会員増加は続いていたし広告事業も順調で期待されていた買い物情報もうまくいきつつあった。

株価が暴落しだしたきっかけは、2016年1月19日に「株主提案権の行使に係る書面の受領に関するお知らせ」のIRを出したこと。会社内部のごたごたが発覚したのだ。翌営業日2016年1月20日、株価はストップ安。翌営業日2016年1月21日も大幅安となった。

クックパッド株価チャート2
図5.クックパッド株価チャート2

株主提案の内容は簡単にいうと、「クックパッドの原点は料理でしょ。今のやり方はおかしいよ。料理に集中しましょう。自分以外の今の取締役を変えちゃおうよ」というもの。クックパッドは、みんなのウェディングを子会社化したりとレシピサイトとは関係ないものに手を出していたためである。プレミアム会員増加に加え、さらに事業の多角化戦略にも期待が及んで株価が上昇していたにも関わらず、事業展開の方向性を見直そうしたため成長性に不安がでて株価が下落という流れだ。この株主提案の提案者の一人佐野陽光氏は創業者かつ取締役であり40%以上保有する大株主である。

ちなみにこの当時代表執行役だった穐田誉輝氏は菊川怜さんと結婚して話題になった人物である。穐田氏は14%以上の大株主だったのだが現在は大株主の欄に名前はない。

こうした予兆はあったといえばあったが予想するのは難しかった。

2015 年 11 月 27 日付プレスリリース「特別委員会の設置に関するお知らせ」
2015 年 12 月 18 日日付プレスリリース「特別委員会の勧告に関するお知らせ」など

その後2016年2月5日に決算発表と同時に、取締役選任議案の一本化で合意したと発表し翌営業日はストップ高となり一時的に株価は戻るがその後はまた株価は低迷していく。

 

ついにプレミアム会員が減少に転じる

事業を料理中心にし成長性が見えにくくなるなかで株価低迷は続いた。

クックパッド株価チャート3
図6.クックパッド株価チャート3

 

そして今まで順調に増加していたプレミアム会員が2017年12月期 第2四半期でついに減少に転じ、しかも事業の多角化をやめたため、ますます成長性が感じられなくなった。もうクックパッドは優等生とはいえなくなったのかもしれない。少なくとも株価はそういう評価を反映しているといえる。このプレミアム会員減少が継続的なものなのかは非常に重要であり、その原因が新たなライバルの出現によるものなのかは第3四半期以降も注目である。

クックパッドの売上高推移とプレミアム会員数推移
図7.クックパッドの売上高推移とプレミアム会員数推移

ずっと右肩上がりであったプレミアム会員数が減少に転じた。

新たなライバル クラシルとデリッシュキッチンの出現

会社の方向性を料理に集中するはずだったのだが、その「料理」すら怪しくなってきている。プレミアム会員が減少したのに加えて、新たなライバルの出現である。

Googleで 「料理 動画」で検索すると1番目に出るのがクラシル

次にデリッシュキッチン

そしてやっと3番目にクックパッドが出る

「料理」検査結果
図8.「料理」検査結果

「レシピ 動画」で検索すると

デリッシュキッチン>クラシル>クックパッドの順だ。動画で出遅れてしまっている。こういったこともプレミアム会員が減少したことと関連がありそうだ。

新たな大株主B・N・F氏の出現

菊川怜さんと結婚した穐田氏(元代表執行役)は14%以上の大株主だったが第2四半期報告書をみると現在は大株主の欄に名前はない。しかしジェイコム株誤発注事件で有名であるB・N・F氏の名前が書かれている。ジェイコム株誤発注事件についてはこちらでどうぞ

ちなみに半年前に発表された第20期有価証券報告書ではまだ名前がない。そして現在も保有しているかは不明である。

第2四半期報告書
図9.第2四半期報告書より

 

いまこそ自社株買いを

クックパッドの時価総額は 2017年8月現在で840億円前後である。連結財務諸表をみると現金及び現金同等物は188億円もある。売上の伸び悩みがあってもまだまだ利益は出る状況の中、事業の多角化を止めたいまこれほどの多額の現金は必要ないし、株価が下落し安い状況でいまこそ自社株買いをしなくていつするのか。多くの株主に損失を与えたことを考えれば当然のことである。

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