ひふみ投信が売れまくりの件について

ひふみ投信マザーファンドの純資産総額が急増している。

図1.ひふみ投信マザーファンドの純資産総額の推移

なぜこのような急増に至ったかというと、2017年2月16日TV放送「カンブリア宮殿」にひふみ投信の藤野氏が出演したからである。

図1をもっと詳しくし、TV放送前後を示したものが図2である。

図2.TV放送前後の推移

放送前は1300億円弱だったものが半年もせずに3000億円を超え、2.3倍にまでなった。かなり多くの人がTV放送をみてひふみ投信を購入したと考えられる。ある意味で異常ともいえるこの急増は誰にどういう影響を及ぼしたのかそして何を引き起こしうるのかを考えてみた。

まずはこのTV放送後に実際に起こったことを振り返り、次にこの出来事は誰にどういう影響を及ぼしたのかそしてこれから何が起こりうるのかをみていく。

ちなみにひふみ投信とひふみプラスの違いを簡単な説明として表にした。

表1.ひふみ投信とひふみプラスの違い

主な違いは、どこで買うかの違いであり、それにより手数料が異なる。信託報酬も少し違うがここでは説明を省略する。

共通点はひふみ投信マザーファンドを通じて株式等に投資をしていること。ここではそこまで意識する必要はない。

カンブリア宮殿放送後、ひふみ投信に実際に起こったこと

ひふみ投信が売れまくり

TV放送後ひふみ投信やひふみプラスが売れまくりでひふみ投信マザーファンドの純資産総額急増した。直接販売のひふみ投信は口座開設の手続きに遅れが出るほどである。

 

ホームページのニュースリリースより

カンブリア宮殿で紹介された銘柄が大きく上昇

まずはチャートを見てほしい。

カンブリア宮殿で名前がでた銘柄が大きく上昇している。

セリアの株価チャート
薬王堂の株価チャート
WASHハウスの株価チャート

これらの上昇分全てが名前がでたからとはいえないが少なくとも影響はあったはずである。

ひふみ投信売れまくりは誰にどういう影響を及ぼしたのか

販売会社(銀行や証券会社)への影響

TV放送後ひふみプラスが売れまくり、販売会社はウハウハである。銀行はマイナス金利政策によりかなりダメージを受けているため、投信の販売によって得られる手数料は貴重な収入源である。信託報酬で純資産総額の0.38%~0.44%の売上を得られ、さらに客販売時に0~3.24%が手に入る(この手数料はネット証券などゼロのところも多い)。

販売会社の1つであるマネックス証券は藤野氏への独占インタビューを実施し、それをホームページにのせたりし販売に力を入れているようである。

マネックス証券ホームページより

今回のひふみプラスの売れまくりにより

(2258億-851億)の0.38%にあたる5.3億が毎年、銀行や証券会社の売上となる。(ただし解約がなくひふみマザーファンドが損失がなかったとした参考数値ではあるが)

レオスキャピタルワークス(運用会社)への影響

TV放送後の売れまくりにより、

ひふみプラスでは信託報酬で販売会社と同程度の売上を得られる。

ひふみ投信では直販なので販売会社の取り分がなく純資産総額の1%弱が収入であり純資産総額の急増により売上も急増する。

ただ、いいことばかりではない。

投信が売れ純資産額が増加すると、ファンドは現金が増える。ファンドとしてはそのままずっと現金ままで持っておくわけにもいかず、増えた現金の大半は投資に回す。このときの選択肢は、既に持っている銘柄をさらに買い増しするか、違う銘柄を買うか、それともその両方を行うかしかない。ひふみ投信マザーファンドの組入銘柄数増加に注目すると、純資産総額の増加につれて着実に組入銘柄数も増加している。

組入銘柄数と純資産総額の推移

組入銘柄数が増加するということは、それだけ精査する対象が増加するということである。ポートフォリオをたった半年間で40銘柄も増やすのはとても大変だ。人員の増加を要するはずだが、レオスは「運用部の顔の見えるファンド」をうたっておりホームページに運用部が紹介されているのだが、まだ6人のままである。実際には人員が増加しているかもしれないが、もししていないなら当然1銘柄の精査にかけられる時間は減少しているはずであり、減らしていないなら労働時間が相当伸びているはずで、7月終わりから8月中旬頃の決算発表の時期は相当きつかったであろう。うれしい悲鳴というやつかもしれない。

レオスキャピタルワークスのホームページより

TV放送前からひふみ投信やひふみプラスを持っていた人への影響

良かった点は番組で紹介された銘柄が大きく上昇したこと。詳しくは上で紹介済み

そしてひふみプラスを保有していた人は、純資産総額が増加したことにより信託報酬率が下がることによるメリットがある。

ただ先ほどにも述べたように組入銘柄数の増加による弊害もある。放送前からひふみ投信を持っていた人にとって、純資産総額が急増するよりも以前の規模を望んでいるひとや心配している人もいるのではないだろうか。

ひふみ投信売れまくりはこれから何が起こりうるのか

ここからは、個人的な見解であることに留意してください。実際に起こるとは限りません。

ひふみ投信への資金流入はまだまだ続く?

ひふみ投信やひふみプラスの購入がまだまだ続くと思われる。この継続は、これから運用がうまくいけばいくほど続くだろう。もしこれから運用がさらにうまくいき利益がしっかりと出てくれば、この半年間で購入した人のなかには買い増しする人も出てくるだろう。そうすればさらに資金が流入してくるはずである。

ひふみ投信はどうなっていくのか…?

急激な資金が流入が継続すると運用方法も変わってくる可能性が高い。
6月、7月の組み入れ銘柄に超大型株であるアマゾンやマイクロソフトが登場したのも関連がないわけではないだろう。米国株を組入銘柄にすれば基準価額は為替相場にも直接的な影響を受けるようになる。

運用規模がでかくなり続けることで、小型株保有によるパフォーマンスへの影響はどんどん小さくなっていき大型株のパフォーマンスがキーポイントになるだろう。

そして、これからうまくいけばいくほど運用の規模がでかくなって、以前のような運用ができなくなるというジレンマを抱えることとなるだろう。
これから以前のようなパフォーマンスが出し続けていけるか、パフォーマンスが落ちていかないかは、見物である。

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最後に

この記事ではひふみ投信やひふみプラスに関して購入や売却をすすめるものではありません。投資判断はご自身で行ってください。

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